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外壁塗装の下塗り・中塗り・上塗りの違いを完全解説

  • (株)美増
  • 7月23日
  • 読了時間: 17分
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▶︎1. 外壁塗装の下塗り・中塗り・上塗りの違いとは?


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1.1 外壁塗装における三回塗りの全体像

外壁塗装では、「三回塗り」という工程が基本になっています。 これは「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3工程に分かれており、それぞれに明確な目的と役割があります。


まず大前提として、この三回塗りをしっかり行うことで、塗料の性能が最大限に発揮され、耐久性や美観が大きく変わります。


三回塗りの主な目的はこちらです。


  • 下塗り:下地を整えて塗料の密着を高める

  • 中塗り:塗膜の厚みを確保して耐久性を向上させる

  • 上塗り:仕上がりを美しくし、防水性・防汚性を発揮させる


このように、ただ「3回塗ればいい」という話ではなく、それぞれの層が異なる役

割を持って連携することが大事なんです。


たとえば、忙しい朝に化粧をするイメージに近いかもしれません。 下地クリーム(下塗り)で肌を整え、ファンデーション(中塗り)で色をつけ、仕上げのパウダー(上塗り)で持ちを良くする。 どれかひとつでも抜けると、仕上がりがいまいちになりますよね。


外壁塗装もそれと同じで、どの工程も手を抜けません。

よくある誤解として、「上塗りだけきれいに仕上げればいい」と思われがちですが、実際には下塗りと中塗りがしっかりしていないと、すぐに剥がれたりムラが出たりします。


三回塗りによって得られる主な効果は次の3つです。


  1. 塗膜がしっかり密着して長持ちする(耐久性アップ)

  2. 雨風や紫外線から外壁を守れる(防水・遮熱機能の安定)

  3. 見た目がきれいに整う(色ムラや刷毛跡がない)


塗装工事の見積書で「三回塗り」と記載されていても、実際に行われていないケースもあります。 そのため、各工程の目的や内容を知っておくと、後悔のない選択がしやすくなります。


1.2 下塗り・中塗り・上塗り、それぞれの違いを詳しく解説

「外壁塗装は三回塗りが基本」と聞いても、それぞれの工程の違いがはっきりわからないことって多いですよね。 ここでは、下塗り・中塗り・上塗りの違いを、役割や使う塗料、仕上がりへの影響などを軸にわかりやすく説明します。


下塗り:すべての土台となる接着工程

下塗りは、古い外壁や素地と上塗り塗料との密着性を高める工程です。 よく使われるのは「プライマー」「シーラー」「フィラー」などの専用塗料。


下塗りの役割は以下の通りです。

  • 塗料がしっかり定着するように下地を整える

  • 素地の吸い込みを防ぎ、塗膜のムラを抑える

  • 小さなひび割れや凹凸を埋めて滑らかにする


つまり、下塗りが甘いと、その上にいくら高性能な塗料を塗っても意味がなくなります。


中塗り:耐久性や厚みを作る中間層

中塗りは、基本的に上塗りと同じ塗料を使うことが多く、「一度目の上塗り」とも言われます。 この工程では、外壁に必要な塗膜の厚みをしっかり確保することが


目的です。

  • 外壁全体に均一な厚みを持たせる

  • ムラや透けを防ぐ

  • 上塗り塗料の発色や仕上がりを安定させる


中塗りが不十分だと、上塗りだけではカバーしきれずに色ムラやひび割れが起こりやすくなります。


上塗り:見た目と性能の仕上げ

上塗りは、外から見える最終仕上げの層です。 美観と機能性を最大限に発揮させるために、一番目立つ大事な工程になります。


  • 光沢や色合いを整えて外観を美しくする

  • 紫外線や雨風から外壁をしっかり守る

  • 防カビ・防汚などの追加機能を発揮させる


外壁の印象や住まい全体の見た目に直結するのが上塗りの特徴です。


このように、下塗り・中塗り・上塗りは見た目だけでなく、塗膜の耐久性・密着性・防水性などをバランスよく保つために、それぞれ必要不可欠な工程なんです。



▶︎2. 外壁塗装の「下塗り」が持つ役割と注意すべきポイント


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2.1 下塗りでよくある3つの失敗とその対策

外壁塗装の中で「下塗り」は一見地味な工程に思えますが、実は塗装全体の仕上がりと耐久性を大きく左右する重要なステップです。 しかし現場では、この下塗りでトラブルや手抜きが起きやすいのも事実。 ここでは、下塗りでよくある失敗例と、その具体的な対策方法を3つ紹介します。


① 下地処理をせずに塗ってしまう

もっとも多い失敗が、高圧洗浄やケレン(汚れや旧塗膜の除去)をせずに下塗りを始めるケースです。 この状態で塗装すると、塗料がしっかりと定着せず、数年以内に剥がれてくる可能性が高くなります。


対策:下塗り前の「下地処理」は絶対に省かない 塗る前に高圧洗浄でコケ・チョーキングを取り除き、必要があればパテ補修やシーリングの打ち直しも行うことが基本です。


② 吸い込みの激しい素地に下塗りが不十分

モルタルや窯業サイディングなど、吸い込みの激しい下地に対して下塗りが1回だけでは不十分なことがあります。 そうすると、中塗りや上塗りをしても下地に吸収されてしまい、ツヤが出ず色ムラが起こります。


対策:吸い込みの強い壁には「2回塗り」や「フィラーの使用」で対応 現場の判断で、下塗りを2回に分けたり、専用の下塗り材(微弾性フィラーなど)を使うことが有効です。


③ 素材に合わない下塗り材を使ってしまう

たとえば金属面にシーラーを使っても密着せず、すぐ剥がれてしまいます。 また、コーキング部分に吸着しにくい塗料を使うと、ひび割れや浮きの原因になります。


対策:素地や劣化状態に応じて「適切な下塗り材」を選ぶ 鉄部には防錆プライマー、コンクリート面には浸透型シーラー、ひび割れ補修後にはフィラーなど、使い分けが大切です。


このように下塗りは、単に「白い塗料を塗るだけ」の工程ではありません。 素地の状態に合わせた処理と塗料の選定、そして丁寧な施工ができてこそ、三回塗りの意味が生きてきます。


2.2 下塗り材の選び方と効果的な使い方

外壁塗装の仕上がりを左右する「下塗り」ですが、その性能をきちんと引き出すには、適切な下塗り材の選定と正しい使い方が欠かせません ここでは、よく使われる下塗り材の特徴と、効果的な使用方法を詳しく見ていきます。


下塗り材には主に3種類ある

外壁材の種類や劣化具合に応じて、以下のような下塗り材が使い分けられます。


  • シーラー  

    透明または白色で、コンクリートやサイディングなどに浸透して密着力を高めます。  

    吸い込み止め効果もあり、上塗りムラの防止に効果的です。


  • プライマー  

    金属や樹脂系の下地に使われる接着剤的な塗料。  

    防錆効果があるタイプもあり、鉄部や雨樋まわりに多用されます。


  • フィラー  

    ひび割れが多いモルタル外壁などに使われ、表面の凹凸を埋める役割を持ちます。  

    弾性があり、細かいクラックの再発防止にも役立ちます。


選ぶ下塗り材によっては、耐久性に3〜5年の差が出ることもあるため慎重な選定が必要です。


使用する際のポイントと注意点

下塗り材を塗る際には、次のようなポイントに注意することで、仕上がりの品質が格段にアップします。


  • 塗布量を守る:薄すぎても厚すぎても性能が出ない

  • 乾燥時間を必ず守る:湿った状態で中塗りを重ねると剥離の原因に

  • 均一に塗る:塗りムラは後の工程でリカバリーできない


特に多いのが、乾燥時間を守らずに次の工程へ進んでしまうケースです。 見た目は乾いていても内部は乾いていないことがあり、仕上げ後に塗膜が浮いたり割れたりすることがあります。


素材に応じて適材適所の判断が必要

たとえば、以下のような素材には適した下塗り材を選ぶことが重要です。


  • 窯業系サイディング → 浸透型シーラー

  • モルタル → 微弾性フィラー

  • 金属部 → エポキシ系プライマー

  • 木部 → 木材用プライマー


下塗り材は単なる下準備ではなく、塗装全体の基盤を支える超重要な存在です。


2.3 下塗りの仕上がりを左右する施工のコツ

下塗りは「ただ塗るだけ」と思われがちですが、実は職人の腕が仕上がりに最も影響する工程のひとつです。 ここでは、下塗りをムラなくしっかりと仕上げるための、具体的な施工のコツを紹介します。


均一な塗布ができる道具選びがカギ

使う道具によって、仕上がりの精度が変わってきます。 下塗りでは以下のような道具の使い分けが大事です。


  • ローラー:広い面積を素早く均一に塗れる

  • 刷毛(はけ):細かい部分や隅に丁寧に塗り込む

  • 吹き付けガン:複雑な凹凸面にも塗料が入りやすい(ただし養生が重要)


道具を適切に使い分けることで、塗り残しや塗布ムラを防ぎやすくなります。


天候や気温の影響を見逃さない

外壁塗装は屋外作業なので、天気や気温が仕上がりに影響します。 特に下塗りは塗料の吸い込みや乾き具合が天候に左右されやすいため、次の点に注意が必要です。


  • 雨の日や湿度が高い日は塗らない(乾燥不良の原因)

  • 気温5℃以下や30℃以上では施工品質が落ちやすい

  • 直射日光で下塗りが急乾すると、ひび割れしやすくなる


職人は天気や気温を見ながら、最適な時間帯に作業を行っています。


塗布量・重ね塗りの管理が仕上がりを左右する

下塗りの塗布量が少なすぎると密着力が弱まり、多すぎるとひび割れや垂れが出る原因になります。 また、重ね塗りする際も「完全乾燥」を確認しないまま中塗りへ進むと、後々の剥離につながります。


目安として、1㎡あたり0.12〜0.15kg程度の塗布量を守るのが一般的です。

さらに、見た目では乾いて見えても、内部が乾いていない「表面乾燥状態」では次の塗装ができません。 指で触ってもくっつかない、塗料のにおいが薄れているなどを確認することが大切です。


下塗りの精度を高めるには、塗料の知識・気象条件の見極め・道具の使い方の3つが欠かせません。 見えない部分だからこそ、プロの丁寧な作業が最終的な仕上がりを大きく左右します。



▶︎3. 外壁塗装で中塗りが果たす重要な役割とは?


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3.1 中塗りを省略するとどうなる?よくある施工トラブル

外壁塗装では三回塗りが基本ですが、中塗りの工程を省略されてしまうケースが意外と多いんです。 ぱっと見では分かりにくい工程だけに、手抜きされやすい部分でもあります。 ここでは、中塗りを省略すると起こる代表的なトラブルと、その理由を解説します。


トラブル① 塗膜の厚みが足りず耐久性が低下する

中塗りを省くと、全体の塗膜の厚みが不足してしまいます。 そうなると、塗料本来の耐久性や防水性を十分に発揮できず、わずか3〜5年で剥がれたりヒビが入ったりすることがあります。


特に紫外線や雨風にさらされる面では、薄い塗膜ではあっという間に劣化が進んでしまいます。


トラブル② 色ムラ・光沢ムラが目立ちやすくなる

中塗りは色を均一に整える意味でも重要な工程です。 省略されると、仕上げの上塗りだけではムラが隠しきれず、まだら模様になったり、ツヤが出にくくなったりすることがあります。


色の発色も悪く、「塗りたてなのにくすんで見える」と感じる原因にもなります。


トラブル③ 上塗り塗料がしっかり密着しない

下塗りの表面に直接上塗りをすると、密着力が弱く、数年以内に浮きや剥がれが出るリスクが高まります。 中塗りは、下地と上塗りの間に「クッション」や「橋渡し」の役割を果たす存在です。


塗料の食いつきを良くし、仕上げ塗料の性能を引き出すために欠かせません。


これらのトラブルは、施工直後には気づかれにくいですが、2~3年ほど経過したころに一気に現れることが多いです。 「仕上がりはきれいだったのに、すぐ劣化した」と感じた場合、中塗りの省略が原因だったケースも少なくありません。


見積書に「三回塗り」と書かれていても、現場で実際に中塗りが行われているか確認することが重要です。


3.2 中塗りが外壁の耐久性に与える影響

中塗りは一見「仕上げじゃないから重要度が低い」と思われがちですが、実は外壁の寿命を左右するほど大事な工程です。 ここでは、中塗りが塗膜全体の耐久性にどんな影響を与えるのか、具体的に見ていきます。


中塗りは「厚み」と「密着」のバランスを整える役目

中塗りの最大の役割は、塗膜に必要な厚みを確保し、塗料同士をしっかり接着させること。 下塗りで整えた素地に、上塗りがしっかり定着するための“橋渡し”をする重要な層です。


この中間層があることで、以下のような効果が生まれます。


  • 上塗りの剥がれや浮きが起こりにくくなる

  • 塗膜全体の強度が増す

  • 外壁への紫外線・雨水の侵入をブロックしやすくなる


中塗りをきちんと施工することで、外壁の耐用年数が2〜3年長くなることもあります。


重ね塗りで性能を最大限に引き出す

塗料は「塗膜厚」が設計通りになってこそ、性能を発揮できます。 メーカー指定の厚みに達しない場合、耐久年数・防水性能・遮熱効果などが本来のスペックに達しないことがあります。


たとえば、1回塗りで仕上げると膜厚が50μm(マイクロメートル)に届かないところ、三回塗りなら100〜120μmに達します。 このわずかな差が、10年以上にわたる外壁の寿命に大きく関わるのです。


劣化しやすい立地環境では中塗りが特に重要

以下のような外的条件にさらされる家ほど、中塗りを丁寧に行うことが大切です。


  • 海に近い地域(塩害)

  • 強い日差しが当たる場所(紫外線)

  • 降雨量が多い地域(湿気・カビ)

  • 周囲に畑や工場がある(粉じん・油汚れ)


こうした環境では、1層でも欠けると外壁がすぐに劣化してしまう可能性が高まります。 中塗りは、外部からのダメージを受け止めるクッション層でもあるのです。


3.3 日常の中で気づく中塗りの出来映えと実感

中塗りは仕上がりに直接見えにくい部分ですが、住んでいるうちに「なんとなくおかしい」と感じる外壁の違和感が、実は中塗りの仕上がりに原因があることも多いです。 ここでは、日常生活の中で感じやすい中塗りの出来映えの差について紹介します。


外壁を見たときに「なんとなく色が薄い」と感じる

外壁塗装が終わった直後、パッと見たときに「思っていたより色が薄い」「ツヤが出ていない」と感じることがあります。 これは、中塗りがしっかりされていなかったために、上塗りの発色が安定していないことが原因です。


とくに濃い色やツヤあり塗料を使った場合、中塗りでの色の下地ができていないと、発色や光沢がムラになりやすくなります。


雨のあとに「外壁の水はけが悪い」と感じる

雨が降ったあと、外壁表面に水が残りやすかったり、しみ込んで見えるような状態がある場合、中塗りと上塗りの密着不足塗膜の厚み不足が原因かもしれません。


本来、中塗りがしっかりされていれば、雨水はスッと流れ落ち、外壁に残ることはほとんどありません。 乾きにくい、表面がしっとりしている、と感じたら注意が必要です。


紫外線が強い季節に外壁が早く色あせる

施工から半年〜1年も経たないうちに、「外壁の色がくすんできた」「色が抜けてきた」と感じたら、中塗りが省略されたか不十分だった可能性があります。


外壁の塗膜は紫外線を浴びることで徐々に劣化しますが、中塗りがしっかり厚く塗られていれば、色あせのスピードを遅らせることができます。



▶︎4. 外壁塗装の仕上がりを決める上塗りの意味と違い

4.1 上塗りの役割と見た目・性能への影響

外壁塗装の最終工程「上塗り」は、美観と機能性の仕上げとしてとても大切です。 見た目を整えるだけでなく、紫外線や雨風から外壁を守る役割も担います。


上塗りの主な役割は以下のとおりです。


  • 色ムラをなくし、均一で美しい外観に仕上げる

  • 紫外線・雨・カビから建物を保護する

  • 塗料の防汚性や遮熱性などを最大限に発揮する


上塗りは機能性塗料の効果を引き出す最終層。 ここが雑だと、せっかくの高性能塗料も本領を発揮できません。


つまり、上塗りは「外壁の見た目」と「長持ち」を決める仕上げの決定打なんです。


4.2 ムラや刷毛跡を防ぐために大事な上塗りの工夫

上塗りの仕上がりでよく見られるのが、塗りムラや刷毛跡などの見た目のトラブルです。 丁寧に見える外壁に仕上げるためには、職人による細やかな工夫が欠かせません。


ムラや刷毛跡を防ぐための工夫はこちらです。


  • ローラーや刷毛を使い分けて均一に塗布する

  • 気温・湿度に応じて塗料の粘度を調整する

  • 乾く前に塗り重ねて境目が出ないようにする

  • 希釈率を守り、塗料を薄めすぎないよう注意する


とくにツヤあり塗料では、光の反射でムラが目立ちやすいため、施工中の塗り方・スピード・順序が仕上がりに直結します。


上塗りは「塗る技術」より「整える技術」が求められる工程です。



4.3 使用する塗料で仕上がりがどう変わるか

外壁塗装の上塗りに使う塗料は、種類によって見た目や耐久性が大きく変わります 費用・性能・仕上がりのバランスを考えて選ぶことが大切です。


代表的な塗料と特徴はこちらです。

  • アクリル塗料:安価だが耐久性は低め


  • ウレタン塗料:柔軟性があり密着しやすい


  • シリコン塗料:コストと性能のバランスが良い


  • フッ素塗料:非常に長持ちするが高価格


  • 無機塗料:色あせに強く高級感のある仕上がり


選ぶ塗料で「外壁の印象」も「メンテナンス頻度」も変わってきます。


また、遮熱・防汚・防カビなどの機能性塗料を選べば、快適さや省エネ効果もアップ。 仕上がりのツヤや質感も、ツヤあり・ツヤなしで大きく異なるため、色見本の確認もおすすめです。



▶︎5. 下塗り・中塗り・上塗りの手抜き工事に注意!違いを見抜くチェックポイント

5.1 三回塗りが行われていないときに見えるサイン

外壁塗装で「三回塗り」と聞いても、実際にすべての工程が行われたかは見た目だけではわかりづらいもの。 ただし、いくつかのポイントをチェックすれば、省略されたサインに気づけることがあります。


三回塗りが省かれているかもしれないサインはこちらです。


  • 塗り終わった直後に色ムラ・光沢ムラがある

  • 表面がざらついていて塗膜が薄く感じる

  • 雨の日に外壁が水をはじかず染み込む

  • 手で触ると白い粉(チョーキング)がすぐ出る


とくに中塗りを省略された場合、上塗りの密着が弱く、数年以内に塗膜の剥がれやひび割れが起こることもあります。


三回塗りの有無は、細かく観察すれば意外と判断できます。



5.2 中塗りと上塗りで色を変えるメリット

外壁塗装では、中塗りと上塗りにあえて異なる色を使う方法があります。これは見た目の変化を狙ったものではなく、施工チェックや手抜き防止に役立つ重要な工夫なんです。


色を変えることのメリットはこちらです。

  • 三回塗りが本当に行われているか一目で確認できる

  • 職人自身も塗り残しや塗りムラに気づきやすい

  • 完成後に色の深みや奥行きが出やすくなる


とくに中塗りと上塗りが同じ色だと、上塗り1回だけで済まされたかどうか、施主側では判断できません。


異なる色を重ねることで、「ちゃんと3工程施工された」という安心感が得られます。


色分けは、塗装の透明性と品質の証明にもなるシンプルで効果的な方法です。


5.3 素人でもできる施工チェックのリスト

外壁塗装の品質を確かめるのは難しそうに思えますが、素人でも簡単にできるチェックポイントがいくつかあります。 工事完了後や中間確認の際に、以下の点を押さえておくと安心です。


チェックしておきたい主なポイントはこちらです。

  • 各工程ごとの写真を撮ってもらったか(下塗り・中塗り・上塗り)


  • 塗り残しやムラが見える場所はないか(窓周り・軒下など)


  • 手で触ったときにベタつきや粉っぽさがないか


  • 色のムラやツヤのばらつきがないか


  • 雨の日に水がはじくか、染み込んでいないか


可能であれば、施工中に現場を一度見に行くのもおすすめです。 職人の作業姿勢や、現場の清掃状況も信頼判断の大事な材料になります。


ちょっとした観察で、施工の質は十分見抜けます。



▶︎6. まとめ

ここまで、外壁塗装における「下塗り・中塗り・上塗りの違い」について詳しく見てきました。 三回塗りのそれぞれの役割を理解することで、工事の品質を見抜く力が身につきます


この記事で押さえておきたいポイントは以下の通りです。


  • 下塗りは塗料の密着性を高める土台


  • 中塗りは塗膜に厚みを持たせ耐久性を上げる


  • 上塗りは美観と防水性を完成させる仕上げ


  • 中塗り・上塗りの色を変えると手抜き防止になる


  • 施工不良は日常の違和感や早期劣化として現れる


見た目ではわかりにくい部分も多いからこそ、基本知識を持っているかどうかで満足度に差が出ます。


外壁塗装で失敗しないためには、「違い」を理解しておくことが何より大事です。



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下塗り・中塗り・上塗りを省かず、確かな技術で美しく長持ちする仕上がりを実現します。


外壁塗装に関するご相談は、(株)美増の公式ホームページからどうぞ。




 
 
 

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